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プロダクトライフサイクルとは|商品が今どのフェーズかで売り方は変わる

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「売れていた商品が、いつのまにか売れなくなった」という経験は、多くの事業者が一度は通る道です。

これは商品やサービスそのものが悪いというより、商品が持つ「一生」の流れの中で起きている自然な変化であることが少なくありません。

商品やサービスには、生まれてから売れなくなるまでの一生があります。それを4つの段階で捉えたのがプロダクトライフサイクルです。

この記事では、4段階それぞれの特徴と、今どこにいるかを見極める大切さを解説していきます。

プロダクトライフサイクルとは

プロダクトライフサイクルの図解

プロダクトライフサイクルとは、商品やサービスの「生まれてから売れなくなるまで」を4つの段階で捉えるフレームワークです。英語ではProduct Life Cycleと書き、PLCと略されることもあります。

売上と利益は、時間の経過とともに「導入→成長→成熟→衰退」と移り変わっていく、という考え方が基本にあります。

どんなにヒットした商品でも売れ続けることはなく、必ずどこかで伸びて、どこかで落ちていきます。

その流れを地図のように描いたものが、プロダクトライフサイクルだと考えてもらえると分かりやすいでしょう。

この考え方は、1950年代から複数の経営学者によって論じられてきました。広く知られるようになったのは、1965年にセオドア・レビットがハーバード・ビジネス・レビュー誌に発表した論文がきっかけです。

半世紀以上前から語られてきた古典的な理論でありながら、現代のマーケティングでも基本として使われ続けています。
(参考:大和総研「プロダクトライフサイクルとは?基本概念と4つのステージをわかりやすく解説」

プロダクトライフサイクルは、次の4段階で構成されます。

  • 導入期
  • 成長期
  • 成熟期
  • 衰退期

それぞれの段階を、順番に見ていきます。

4つの段階それぞれの特徴

チェックボックスにチェックが入っている様子

ここからは、4つの段階の特徴と、各段階で取るべき主な取り組みを解説します。扱うのは次の4つです。

  • 1. 導入期:まだ知られていない時期
  • 2. 成長期:売上が一気に伸びる時期
  • 3. 成熟期:売上が安定する時期
  • 4. 衰退期:需要が落ちていく時期

順番に見ていきましょう。

1. 導入期:まだ知られていない時期

導入期の図解

導入期は、商品やサービスを世に出したばかりの段階です。売上は低く、利益もまだ出にくい時期だと言えます。

市場にほとんど認知されておらず、買ってくれる顧客もごく限定的です。この段階で最優先になるのは、とにかく「知ってもらうこと」にあります。

広告やPRによる認知拡大、商品の価値を理解してもらうための市場教育、最初に使ってくれる初期ユーザーの獲得、そして使ってもらいながらの製品改善などが、主な取り組みになります。

ここで売り込みを焦っても、そもそも知られていないため成果につながりにくいのです。

2. 成長期:売上が一気に伸びる時期

成長期の図解

成長期は、商品が市場に受け入れられ、売上が急速に伸びていく段階です。顧客層が一気に拡大し、認知も広がっていきます。

同時に、その市場の魅力に気づいた競合が増え始めるのも、この時期の特徴です。

取り組みの中心は、伸びをさらに加速させることに移ります。販売チャネルの拡大、マーケティングの強化、市場シェアの拡大、そしてブランドの構築などが重要になります。

勝ちパターンが見え始める時期でもあるため、その型を再現性のある形に落とし込んでいくことが、次の段階への備えになります。

3. 成熟期:売上が安定する時期

成熟期の図解

成熟期は、売上が高い水準で安定する一方、市場全体が飽和してくる段階です。新規の顧客が増えにくくなり、競合との競争が激化します。

価格競争に巻き込まれやすく、利益率が下がりやすいのも、この時期の特徴だと言えます。

ここで重要になるのが、差別化と効率化です。顧客ロイヤルティの強化、他社との差別化や付加価値の提供、コストの最適化、さらには新しい市場や用途の開拓などが主な取り組みになります。

同じことを続けているだけでは、競合の中に埋もれてしまう段階です。

4. 衰退期:需要が落ちていく時期

衰退期の図解

衰退期は、市場全体の需要が減少し、売上が下がっていく段階です。市場の関心が薄れ、より新しい代替品が登場してくることも珍しくありません。

この段階では、撤退するのか、別の形で展開するのか、という判断が必要になります。

取り組みとしては、コストを削減して利益を確保する、特定のニッチ市場に集中する、製品をリニューアルして再び成長を狙う、あるいは撤退して別事業へ経営資源を移す、といった選択肢があります。

衰退期だからといって、必ずしも「終わり」を意味するわけではなく、次の一手を考えるタイミングでもあるのです。

大切なのは「今どのフェーズにいるか」

今どのフェーズにいるかを解説した図解

プロダクトライフサイクルで最も大切なのは、4段階を覚えること自体ではありません。自社の商品が「今どのフェーズにいるか」を見極めることです。

なぜなら、フェーズに合った戦略を選ばなければ、どれだけ努力しても成果につながらないからです。たとえば、まだ認知が足りていない導入期なのに、売り込みばかりを繰り返しても売れません。

逆に、競争が激しい成熟期なのに、差別化をせず今までと同じことを続けていると、競合の中に埋もれてしまいます。

やるべきことは、フェーズごとにまったく違います。整理すると、次のようになります。

  • 導入期 → とにかく知ってもらう
  • 成長期 → 拡大と再現性をつくる
  • 成熟期 → 差別化と効率化を進める
  • 衰退期 → 改善するか撤退するかを判断する

「何をやるか」を考える前に、「今どこにいるか」を見極める。ここを一度見直すだけでも、打ち手は大きく変わってきます。

プロダクトライフサイクルを使うときの注意点

プロダクトライフサイクルを使う時の注意点を解説した図解

便利なフレームワークですが、使うときに気をつけたい点もあります。意識しておきたいのは次の3つです。

  • すべての商品がきれいに4段階をたどるわけではない
  • 「商品単位」か「カテゴリー単位」かで見え方が変わる
  • フェーズの境目ははっきり分かれていない

それぞれ補足していきます。

すべての商品がきれいに4段階をたどるわけではない

導入期からほとんど伸びずに消えていく商品もあれば、成熟期が何十年も続くロングセラー商品もあります。

あくまで典型的なパターンを示した地図であって、すべての商品に同じ形が当てはまるわけではないのです。

「商品単位」か「カテゴリー単位」かで見え方が変わる

一つの商品単位で見るのか、その商品が属するカテゴリー全体で見るのかによって、同じ時期でもフェーズの判断が変わってきます。

たとえば「コーヒー」というカテゴリー全体で見れば、市場として成熟期にあると言えます。

一方で、その中の「コンビニの淹れたてコーヒー」や「クラフトコーヒーのサブスク」といった個別の商品単位で見れば、まだ成長期にある、という見方もできます。

カテゴリーは成熟していても、新しい切り口の商品はその中で伸びている、というのはよくあることです。

自社が今どの単位で考えているのかを意識しておくと、見極めがぶれにくくなります。

フェーズの境目ははっきり分かれていない

「ここから成熟期」とはっきり線が引けるものではなく、移り変わりは緩やかです。

だからこそ、厳密にどの段階かを当てることより、おおまかな現在地をつかむ地図として使うのが現実的です。

まとめ

プロダクトライフサイクルの図解

商品やサービスには一生があり、プロダクトライフサイクルは、その流れを導入期・成長期・成熟期・衰退期の4段階で捉える地図です。

各段階で、売上の伸び方も、競合の状況も、取るべき打ち手もまったく違います。

だからこそ大切なのは、段階を覚えること自体ではなく、自社の商品が今どのフェーズにいるかを見極めることにあります。

現在地が分かれば、打つべき手は自然と定まってきます。あわせて、

商品がどんな顧客層に広がっていくかを5つの層で捉える「イノベーター理論」を知っておくと、誰に何を伝えるべきかまで見えて、打ち手の精度はさらに上がります。

マーケティングイノベーター理論とは|5つの顧客層ごとに商品の伝え方を変える考え方記事を読む →

自社の商品の現在地や、フェーズに合った打ち手にお悩みの方は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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Matsumori

Matsumori

代表 / Webディレクテー / マーケター

フレンチを中心に10年以上料理人として腕を磨いた異色の経歴を持つ。中小企業・個人事業主のマーケティング課題に、戦略設計から運用・改善まで一気通貫で伴走している。