変数と文学

答えのないマーケティングに、最適解を。

SNSマーケティング MatsumoriMatsumori

LINE公式アカウントの活用法|リピーターを増やす配信の考え方

ブログの記事タイトルが入ったアイキャッチ画像

「一度来てくれたお客様に、どうすればもう一度足を運んでもらえるのか」。店舗を営む事業者の方から、こうした相談をよくいただきます。

その答えとして変数と文学がまず勧めているのが、LINE公式アカウントです。ただ、アカウントは既にあるものの開設したまま放置されていたり配信のたびにブロックが増えたりと、使いこなせていない店舗も少なくありません。

この記事では料金の仕組みや基本機能から友だちの集め方、リピーターにつながる配信のコツ、応用機能までを順に解説します。

LINE公式アカウントとは?個人のLINEとの違い

女性が指を顎に置いて首を傾けて考えている様子の画像

LINE公式アカウントは、店舗や企業が友だちになったお客様へ情報を届けるための仕組みを指します。

一斉にメッセージを送ったりクーポンやポイントカードを発行したりと、商売に役立つ機能がそろっている点が個人のLINEとの大きな違いです。開設そのものは無料で、スマートフォンからでも始められます。

強みは、なんといっても届く相手の多さです。LINEの国内月間利用者数は、2025年12月末時点で1億人を超えました。年代を問わず毎日開かれるアプリだからこそ、店舗からの連絡も日常の流れの中で自然と目に入ります。
(出典:LINEヤフー株式会社「LINE、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破」)

メールマガジンは他のメールに埋もれやすく、Instagramの投稿もタイムラインの中で流れていきがちです。その点、LINEのメッセージはトーク画面に届き、スマートフォンに通知も表示されます。お客様の手元に直接届くという性質こそ、LINE公式アカウントがリピーターづくりに向いている理由です。

料金プランと「通数」の数え方

LINEの料金プランと通数の考え方をイラストにまとめている画像

LINE公式アカウントには3つの料金プランがあります。違いは主に、毎月無料で送れるメッセージの数です。

  • コミュニケーションプラン
    月額0円で、毎月200通まで送れる
  • ライトプラン
    月額5,000円で、毎月5,000通まで送れる
  • スタンダードプラン
    月額15,000円で、毎月30,000通まで送れる(超えた分は追加料金を払えば配信を続けられる)

料金はいずれも税別です。コミュニケーションプランとライトプランは、上限に達するとその月はそれ以上配信できません。
(参照:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)

ここで注意したいのが「通数」の数え方です。通数は「配信した回数×届けた友だちの人数」で計算されます。たとえば友だちが300人いる店舗が月に1回配信すると、それだけで300通を使う計算です。

無料のコミュニケーションプランでは、友だちが200人を超えた時点で月1回の一斉配信すら収まらなくなります。友だちが増えてきたら、配信の回数と人数をかけ合わせてプランを見直しましょう。

一方で、お客様とのチャットのやり取りやキーワードに自動で返す応答メッセージ、友だち追加の直後に届くあいさつメッセージは通数に含まれません。

なお、追加メッセージの料金は2026年10月1日に改定されたため、スタンダードプランを使う場合は最新の単価を公式サイトで確かめておくと安心です。
(参照:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント 追加メッセージ料金改定のお知らせ」)

プランの確認や変更は管理画面から行えます。この記事で紹介する管理画面の場所は、パソコン版の管理画面(LINE Official Account Manager)を基準にした2026年9月時点の目安です。アップデートで名称や配置が変わる場合もあるので、参考として見てください。

  • 管理画面で見る場所
    設定 > 利用と請求

拡張ツールを入れても無料の通数は増えない

LINE公式アカウントと連携し、配信の自動化や顧客管理を強化してくれる外部サービスが「拡張ツール」です。代表的なツールの一つであるL Message(エルメ)で例えると、2026年10月時点で無料のフリープランでも月1,000通まで配信できます。

ここでよく見かけるのが、「LINE公式アカウントが無料プランのままでも、エルメのような拡張ツールを入れれば月1,000通まで送れる」という勘違いです。実際には、拡張ツールを入れてもLINE公式アカウント側の通数の上限は増えません。

拡張ツールから送るメッセージも、最終的にはLINE公式アカウントを通じてお客様に届けられます。そのためツールから一斉配信などを行うと、ツール側とLINE公式アカウント側の両方で通数がカウントされる仕組みです。2つの上限は別々にかかるため、実際に送れる数は少ないほうの上限で決まります。
(参照:L Message(エルメ)「配信数カウントの仕組み」)

エルメを例に、具体的な数字で確かめてみましょう。

  • LINE公式アカウントが無料のコミュニケーションプランの場合
    エルメのフリープランに月1,000通の枠があっても、実際に送れるのは月200通まで
  • エルメを有料プランにした場合
    エルメ側の配信数は無制限になるが、LINE公式アカウント側の上限は契約中のプランのまま
  • 月1,000通まで送りたい場合
    エルメはフリープランのままで足りるが、LINE公式アカウントはライトプラン以上に切り替える必要がある

拡張ツールは配信を便利にする道具であって、LINE公式アカウントの通数を増やす道具ではありません。ツールを選ぶ段階で、LINE公式アカウント側のプランもあわせて見直しておくことをおすすめします。

最初に整えておきたい基本機能

女性がスマホを触っている様子

アカウントを開設したら、配信を始める前に土台となる機能を整えておきましょう。お客様が友だちになった瞬間から来店につながるまでの流れは、次の4つでつくれます。

  • 1. あいさつメッセージ
  • 2. リッチメニュー
  • 3. クーポン
  • 4. ショップカード

それぞれ解説していきます。

1. あいさつメッセージ

LINEの挨拶メッセージが実際に届いた時の画面のイメージ

あいさつメッセージは、友だち追加の直後に自動で届くメッセージです。お客様がお店と最初に交わす会話にあたるため、第一印象を大きく左右します。

お礼のひと言に加えて「このアカウントからどんな情報が届くのか」を伝えておけば、ブロックの予防にもつながるでしょう。友だち追加の特典としてクーポンを添えるのも効果的です。

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > トークルーム管理 > あいさつメッセージ

2. リッチメニュー

LINEのリッチメニューの画面のイメージ

リッチメニューは、トーク画面の下部に常に表示される大きなメニューです。「予約する」「メニューを見る」「アクセス」といったボタンを並べておけば、お客様は知りたい情報へワンタップでたどり着けます。

配信を読まずに閉じたお客様の目にも毎回入るため、リッチメニューはいわばお店の看板です。ボタンには外部サイトのURLやクーポンを設定できるので、予約ページやホームページへの入口としても活用しましょう。

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > トークルーム管理 > リッチメニュー

3. クーポン

LINEでクーポンが届いた時の画面のイメージ

クーポンは、来店のきっかけを直接つくれる機能です。割引やドリンク1杯のサービスなど、内容はお店の事情に合わせて自由に決めて構いません。

作ったクーポンはメッセージで配信するほか、応答メッセージやリッチメニューにも組み込めます。全員に配るだけでなく、抽選形式にしてゲーム感覚で楽しんでもらうのも一つの手です。

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > クーポン

4. ショップカード

LINEでショップカードが出ている画面のイメージ

ショップカードは、来店のたびにポイントがたまるデジタルのポイントカードです。店頭でお客様にQRコードを読み取ってもらうとポイントが付き、たまった数に応じて特典を渡せます。

紙のカードと違って財布の中でかさばらず、忘れたり失くしたりする心配もありません。ゴールの手前に中間の特典を用意しておくと、「あと少しだから行こう」という気持ちを後押しできます。

一度きりの来店を二度三度と積み重ねてもらう仕組みとして、リピーター施策の中心に据えたい機能です。

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > ショップカード

友だちを集める方法

友達を集める方法をイメージ写真でまとめた様子

どれだけ機能を整えても、友だちがいなければメッセージは誰にも届きません。友だち集めは、来店したお客様との接点を一つ残らず活かす意識で進めるのがコツです。

代表的な方法として、次の4つを押さえておきましょう。

  • 1. 店頭のPOP・QRコード
  • 2. レシート・チラシ・ショップカード
  • 3. InstagramなどのSNSやWebサイト
  • 4. 友だち追加の特典をつける

それぞれ解説していきます。

1. 店頭のPOP・QRコード

お客様が店頭の友達追加のポップのQRコードを読み込もうとしている様子

いちばん確実なのは、実際に来店しているお客様に登録してもらうことです。レジ横やテーブル、待合スペースなど、お客様の手が空く場所にQRコード付きのPOPを置いておきましょう。

管理画面の「友だち追加ガイド」を使えば、QRコードだけでなく無料のポスターまで手軽に作れます。スタッフが会計時に「LINEでクーポンをお配りしています」とひと声添えるだけでも、登録してくれる人はぐっと増えるはずです。

  • 管理画面で見る場所
    ホーム画面の左メニュー > 友だち追加ガイド

2. レシート・チラシ・ショップカード

レシートやチラシやショップカードがテーブルに置いてあり、それぞれにQRコードが付いている様子

お客様が持ち帰る紙ものにQRコードを載せておくのも有効です。レシートや持ち帰り用のチラシ、紙のショップカードなどに印刷しておけば、家に帰ってから思い出したときにも登録してもらえます。

店頭では忙しくて登録しそびれたお客様を、あとから拾えるのがこの方法の良さです。テイクアウトの袋に同封するなど、お店の動線に合わせて置き場所を工夫してみてください。

3. InstagramなどのSNSやWebサイト

インスタグラムやウェブサイトに友達追加ボタンがあり、そこからLINEに連動しているイメージ画像

来店前のお客様と接点をつくるなら、InstagramやホームページからLINE公式アカウントへ誘導する方法が向いています。プロフィール欄に友だち追加のURLを載せたりWebサイトに友だち追加ボタンを設置したりしておくと、気になった人がその場で登録してくれるでしょう。

SNSは新しいお客様に見つけてもらう場所であり、LINEは見つけてくれたお客様と関係を深める場所です。SNSで興味を持った人をLINEの友だちとして受け止める流れをつくれば、一度きりの接点を長く続く関係へと変えられます。

4. 友だち追加の特典をつける

スマホの画面いっぱいに友達追加特典という文字があり、割引クーポンが付いているようなイメージ画像

「友だち追加で次回使える10%オフクーポン」のように、登録した人がすぐに得をする特典をつけると、お客様にとって登録する理由がはっきりするため、友だちは集まりやすくなります。

ただし、特典だけを目当てに登録した人は、その後のメッセージがつまらなければすぐにブロックしてしまいます。特典はあくまで入口と考え、登録後に届く情報の中身も同じくらい大切にしましょう。

リピーターを増やす配信のコツ

リピーターを増やす配信の構図を見出しと簡単なリード文でまとめている画像

友だちが集まったら、いよいよ配信の出番です。ここでつまずくと、せっかく集めた友だちがブロックという形で離れていってしまいます。

そのために押さえておきたいのは次の3点です。

  • 1. 送りすぎず、忘れられない頻度で配信する
  • 2. 売り込みより「来店する理由」を届ける
  • 3. 来店を考える時間帯・曜日に合わせる

それぞれ解説していきます。

1. 送りすぎず、忘れられない頻度で配信する

配信の頻度は、多すぎても少なすぎてもうまくいきません。毎日のように届けばお客様はわずらわしく感じてブロックし、数か月に一度では存在そのものを忘れられてしまうでしょう。

変数と文学では、店舗の場合まず月2〜4回を目安に始めることを勧めています。月4回の配信なら友だち50人で無料枠の200通に届くため、プランとの兼ね合いも考えておきましょう。そのうえで配信後のブロック数を見ながら、回数を調整していくのが確実です。

  • 管理画面で見る場所
    分析 > 友だち(友だち追加数やブロック数の推移を確認できます)

2. 売り込みより「来店する理由」を届ける

配信のたびに「セール実施中」「ご来店お待ちしています」と宣伝ばかりが続くと、お客様は次第にメッセージを開かなくなります。届けたいのは、お客様が「行ってみようかな」と思える理由です。

具体的には、次のような内容が喜ばれます。

  • 新メニュー・新商品の案内
    写真を添えて、見た瞬間に食べたい・試したいと思える形で届ける
  • 友だち限定のクーポン
    LINEの友だちだけが受け取れる特典で、登録していてよかったと感じてもらう
  • 空席・予約枠の案内
    「今夜はまだ席に余裕があります」など、今すぐ動ける情報を伝える
  • お店の裏側やスタッフの話
    仕込みの様子やこだわりを伝え、お店への親しみを育てる

1回の配信で伝えることを1つに絞ると、お客様に内容がまっすぐ伝わります。あれもこれもと詰め込まず、「今回はこれを伝える」とテーマを決めてから作りましょう。

3. 来店を考える時間帯・曜日に合わせる

同じ内容でも、届くタイミングによって反応は大きく変わります。意識したいのは、お客様が「どこに行こうか」と考えている時間に届けることです。

たとえば飲食店のランチの案内なら昼前、ディナーなら夕方の退勤前に届けると目に留まりやすくなります。美容室であれば、予定を立てやすい週の半ばに予約の空き状況を届けるのも一案です。

配信日時はメッセージの作成画面で予約できるので、営業中の忙しい時間に手を止めて送る必要はありません。

慣れてきたら使いたい応用機能

慣れてきたら使いたい応用機能の構図を簡単な見出しとリード文でまとめている様子の画像

基本の配信に慣れてきたら、お客様に合わせて届け分ける機能にも挑戦してみましょう。全員に同じ内容を送るより相手に合った情報だけを届けるほうがブロックされにくく、通数の節約にもつながります。

セグメント配信(絞り込み配信)

セグメント配信とは、友だちの中から条件に合う人だけを選んでメッセージを送る方法を指します。LINE公式アカウントでは「絞り込み配信」と呼ばれ、年齢・性別・地域などの属性や、過去のメッセージを開いた人といった条件で配信先を選べるのが特長です。

20代の女性にだけ新作コスメの案内を送る、近隣エリアの人にだけ当日の空席情報を届けるといった使い分けができます。ただし属性で絞り込むには、配信の対象となる友だち(ターゲットリーチ)が100人以上必要です。
(参照:LINEヤフー for Business「絞り込み配信についてマニュアル」)

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > メッセージ配信 > メッセージを作成(配信先で絞り込みを選ぶ)

ステップ配信

LINEの画面でステップ配信が行われている様子のイメージ画像

ステップ配信は、友だち追加からの日数に合わせて、あらかじめ用意したメッセージを自動で届ける機能です。一度組んでおけば、あとは友だちが増えるたびに同じ流れで配信が進みます。

飲食店であれば、次のような流れを組むのがおすすめです。

  • 友だち追加の当日
    あいさつメッセージでお礼と初回クーポンを届ける
  • 3日後
    人気メニューやお店のこだわりを紹介する
  • 2週間後
    クーポンの有効期限が近いことを知らせる
  • 30日後
    再来店を後押しする特典を案内する

途中の内容を年齢や性別で分けることもできるので、慣れてきたらお客様の層に合わせて枝分かれさせてみてください。なお、ステップ配信で送ったメッセージも通数に含まれます。
(参照:LINEヤフー for Business「ステップ配信マニュアル」)

  • 管理画面で設定する場所
    ホーム画面の左メニュー > ステップ配信

LINE公式アカウントでよくある失敗

頭を抱える企業の人

最後に、変数と文学が店舗のLINE運用を見直す中でよく出会う失敗を3つ紹介します。どれも少し意識するだけで防げるので、ご自身のアカウントと照らし合わせてみてください。

  • 友だちを集めて終わりにしてしまう
    登録キャンペーンで友だちは増えたのに、その後ほとんど配信していないケースです。何も届かないアカウントは、お客様の記憶からすぐに消えてしまいます。
  • 配信しすぎてブロックが増える
    反応を急ぐあまり、毎日のように宣伝を送ってしまうケースです。一度ブロックされると、その人にはもうメッセージが届きません。
  • 無料枠を超えて配信が止まる
    友だちが増えたのにプランを見直さず、月の途中で配信できなくなるケースです。通数は「配信回数×友だちの数」で増えていくことを忘れないようにしましょう。

LINE公式アカウントは開設して終わりではなく、配信と見直しを続けてはじめて成果につながるツールです。分析画面で友だちの増減や配信ごとの反応を確かめながら、少しずつ自店に合った形に育てていきましょう。

変数と文学のスタンス

変数と文学のロゴマーク

変数と文学では、LINE公式アカウントを単なる連絡手段ではなく、お客様との関係を育てる仕組みとして設計しています。アカウントの初期設定から友だちを集める導線づくり、配信内容の企画、効果の分析までを一貫して担えるのが強みです。

広告とLINEを組み合わせた集客にも力を入れてきました。採用の分野では、LPとMeta広告とLINEを連携させる仕組みを整えて採用1人あたりの費用を約6割削減した例もあります。広告で集めた人をLINEで受け止め、関係を深めてから成果につなげる流れは、店舗の集客にもそのまま活かせる考え方です。

「アカウントは作ったものの、何を配信すればいいか分からない」「友だちは増えたのに来店につながらない」といった段階からのご相談も歓迎しています。LINE公式アカウントの設計や運用を任せたい方は、気軽に声をかけてください。

まとめ

女性がスマホを触っている様子

LINE公式アカウントは、お客様の手元に直接メッセージを届けられるリピーターづくりに向いたツールです。

料金は通数の数え方を踏まえて選び、あいさつメッセージやリッチメニュー、クーポン、ショップカードで土台を整えましょう。そのうえで友だちを集め、頻度・内容・タイミングを意識して配信を続けることが再来店への近道です。

LINE公式アカウントの設計や運用でお困りの方は、気軽にご相談ください。変数と文学が、お店に合った活用法をご提案します。

AUTHOR

Matsumori

Matsumori

代表 / Webディレクター / マーケター

フレンチを中心に10年以上料理人として腕を磨いた異色の経歴を持つ。中小企業・個人事業主のマーケティング課題に、戦略設計から運用・改善まで一気通貫で伴走している。