Googleで検索すると、AIがまとめた答えが検索結果のいちばん上に表示されることが増えました。「答えが先に出るなら、自社のホームページは見てもらえなくなるのでは」と不安に感じている方もいるでしょう。
この記事では、Google検索の「AIによる概要」と「AIモード」の仕組みと、ホームページへの影響を解説します。Googleが勧める対応や、2026年8月から使えるようになったSearch Consoleでの確かめ方も、公式の資料をもとに見ていきましょう。
「AIによる概要」と「AIモード」とは?

Google検索のAI機能には、主に「AIによる概要」と「AIモード」の2つがあります。どちらも、AIがまとめた答えと、参考になるウェブサイトへのリンクを示す機能です。
1. AIによる概要は、検索結果の上に出るAIの要約
AIによる概要(AI Overviews)は、検索した内容の要点をAIがまとめ、検索結果の上のほうに表示する機能です。日本では2024年8月に提供が始まりました。要約のそばには、元になったウェブサイトへのリンクも表示されます。
(参照:Google Japan Blog「AI による概要 : ウェブにつながる新しい方法」)
ただし、すべての検索で表示されるわけではありません。Googleは、通常の検索結果に加えて役に立つとシステムが判断した場合にだけ表示すると説明しています。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
また、AIの回答には間違いが含まれる場合があるとのことです。Googleは、重要な情報は複数の情報源で確かめるよう呼びかけています。
(参照:Google 検索ヘルプ「Google 検索の AI による概要で、情報をすばやく簡単に見つける」)
2. AIモードは、AIと対話しながら調べる検索
AIモード(AI Mode)は、複雑な質問をAIに投げかけ、会話をするように調べられる検索です。日本語での提供は2025年9月に始まり、検索結果ページの「AIモード」タブから使えます。Googleによると、地域のおすすめ探しや旅行の計画など、複雑な調べものに特に役立つとのことです。
(参照:Google Japan Blog「Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始」)
2026年には、2つの機能がつながりました。AIによる概要を見たあとに続けて質問すると、そのままAIモードでの会話に移れます。この仕組みは2026年1月にスマートフォンで始まり、5月にはパソコンも含めて世界中で使えるようになったとのことです。
(参照:Google The Keyword「Just ask anything: a seamless new Search experience」、Google The Keyword「A new era for AI Search」)
利用者も急速に増えています。Googleによると、AIモードの世界での月間利用者数は、提供開始から1年で10億人を超えました。
(出典:Google The Keyword「A new era for AI Search」)
ホームページへの影響は?

AIが答えをまとめてくれると、ホームページへのアクセスはどう変わるのでしょうか。調査機関とGoogleの発表をもとに、次の3つの点から見ていきます。
- 1. AIの答えで用が済み、クリックされないこともある
- 2. Googleは「質の高いクリック」が増えたと説明している
- 3. 影響は検索の種類によって違う
それぞれ解説していきます。
1. AIの答えで用が済み、クリックされないこともある

米国の調査機関Pew Research Centerは、米国の成人900人が2025年3月に行ったGoogle検索を分析しています。AIの要約が表示された検索で、通常の検索結果のリンクがクリックされたのは8%でした。要約が表示されなかった検索の15%と比べると、およそ半分です。
(出典:Pew Research Center「Google users are less likely to click on links when an AI summary appears in the results」)
要約の中にあるリンクがクリックされたのは、わずか1%でした。AIの要約が表示された検索のあとに閲覧そのものを終えた割合も26%で、表示されなかった場合の16%を上回っています。調べものによっては、AIの答えを読んだところで検索を終える人もいるということです。
(出典:Pew Research Center「Google users are less likely to click on links when an AI summary appears in the results」)
2. Googleは「質の高いクリック」が増えたと説明している
一方でGoogleは、検索からウェブサイトへのクリックの総数は、前の年からほぼ横ばいだと説明しています。すぐに検索結果へ戻らない「質の高いクリック」は、むしろ少し増えたとのことです。ただし、これはGoogle自身の分析にもとづく説明で、具体的な数値は示されていません。
(参照:Google The Keyword「AI in Search is driving more queries and higher quality clicks」)
Googleの検索セントラルでも、AIによる概要が表示された検索結果からのクリックは質が高く、利用者がサイトに長くとどまる傾向があると説明しています。2026年10月には、AIの回答の中に入るリンクを増やし、上のほうに表示する更新も発表されました。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」、Google The Keyword「More ways to connect with the web from Search」)
3. 影響は検索の種類によって違う
Pew Research Centerの調査では、AIの要約が表示された検索は全体の18%でした。1〜2語の短い検索で表示されたのは8%だけでしたが、10語以上の検索では53%、疑問詞で始まる質問では60%にのぼります。
英語での調査のため日本語の検索にそのまま当てはまるとは限りませんが、長い質問ほどAIの要約が出やすい傾向がうかがえるでしょう。
(出典:Pew Research Center「Google users are less likely to click on links when an AI summary appears in the results」)
Googleも、利用者の傾向が変わったことで、アクセスが減ったサイトもあれば増えたサイトもあると認めています。自社のホームページにどんな影響が出ているかは、推測ではなく、後述するSearch Consoleのデータで確かめることが大切です。
(参照:Google The Keyword「AI in Search is driving more queries and higher quality clicks」)
Googleが勧める対応は「SEOの基本」

では、AIが答える検索に向けて、ホームページでは何をすればよいのでしょうか。Googleが公式に示している考え方を、次の3つに分けて紹介します。
- 1. AI向けの特別な対策は必要ない
- 2. 見直したいSEOの基本
- 3. お店や会社は、ビジネスプロフィールも最新に
それぞれ解説していきます。
1. AI向けの特別な対策は必要ない
Googleの検索セントラルは、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ないと明言しています。AIの回答でリンクとして紹介されるための条件は、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペット(ページの説明文)を表示できる状態にあることなどです。
AI専用のファイルやマークアップを新たに作る必要も、特別な構造化データを加える必要もないとしています。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
なお、これはGoogle検索のAI機能についての説明です。Googleの検索で「AI対策」をうたうサービスをすすめられたら、Googleの公式の説明と照らし合わせて、必要な作業かどうかを確かめましょう。
2. 見直したいSEOの基本

Googleは、AI機能のための特別な作業の代わりに、これまでのSEOの基本が引き続き重要だとしています。検索セントラルで挙げられている主な項目は、次のとおりです。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
- 検索エンジンの巡回を止めない
robots.txtだけでなく、サーバーやCDN(配信の仕組み)の設定でもクロールを許可しておく - 内部リンクでたどれるようにする
大事なページに、サイト内のほかのページからリンクでたどり着けるようにする - 使いやすいページにする
スマートフォンでも見やすく、快適に使えるページにする - 大事な内容は文字で書く
重要な情報を、画像だけでなくテキストでも載せる - 画像や動画で補う
質の高い写真や動画で、文章の内容を伝わりやすくする - 構造化データを表示内容と合わせる
構造化データを使う場合は、ページに表示されている内容と一致させる
どれもAIのためだけの作業ではなく、検索する人とGoogleにページの内容を正しく伝えるための基本です。中小企業のサイトには、料金表やメニュー、営業時間を画像だけで載せているものもあります。
Googleが「重要なコンテンツはテキスト形式で提示する」ことを挙げている点を踏まえ、画像だけで伝えている情報がないかを見直しておきましょう。
技術的な問題を見つけるのに役立つのが、Search Consoleです。Googleも、問題をすばやく特定して診断するために、Search Consoleでサイトを確認するよう案内しています。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
3. お店や会社は、ビジネスプロフィールも最新に
検索セントラルが挙げる基本の一つが、Googleビジネスプロフィールの情報を最新に保つことです。Googleは、AIモードが地域のおすすめ探しのような調べものにも役立つと紹介しています。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」、Google Japan Blog「Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始」)
営業時間や定休日、住所などの基本情報は、ホームページとビジネスプロフィールの両方で正しく保っておきましょう。ビジネスプロフィールの使い方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
Googleビジネスプロフィールの使い方|登録から集客につなげる運用と注意点記事を読む →
Search Consoleで影響を確かめる

自社のホームページがAI機能でどのくらい表示されているかは、Search Consoleで確かめられます。2026年8月31日からは、AI機能での表示回数を専用のレポートで見られるようになりました。
(参照:Google 検索セントラル ブログ「Search Console に検索の生成 AI のパフォーマンス レポートを導入」)
1. 「生成AIパフォーマンス」レポートで表示回数を見る
Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート(検索)」では、AIによる概要とAIモードでサイトへのリンクが表示された回数を確認できます。ページや国、日付、デバイスごとに切り替えて見られるのが特長です。ページ別に見れば、どのページがAIの回答で紹介されているかもわかるでしょう。
(参照:Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」)
レポートは、Search Consoleにログインした状態で、ヘルプページにある「生成AIパフォーマンスレポートを開く」から表示できます。画面の名前や場所は変わる場合があるため、目安としてご覧ください。AI機能での表示回数が少ないサイトでは、レポート自体が表示されないこともあります。
(参照:Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」)
なお、2026年10月時点のレポートで見られる指標は、表示回数です。Googleは、今後の指標の追加などにも取り組んでいくとしています。
(参照:Google 検索セントラル ブログ「Search Console に検索の生成 AI のパフォーマンス レポートを導入」)
2. クリック数は「検索パフォーマンス」レポートで見る
生成AIパフォーマンスレポートには、クリック数は含まれていません。AI機能に表示されたサイトのクリック数は、通常の「検索パフォーマンス」レポートの、検索タイプ「ウェブ」の数字に含まれています。AI機能での表示回数の変化と、通常のレポートのクリック数の動きは、あわせて見るようにしましょう。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」、Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」)
サイトに来た人が問い合わせや購入に進んだか、どのくらい滞在したかは、Googleアナリティクス(GA4)などで確かめるのが基本です。表示回数とクリック数、サイトでの行動をあわせて見ることで、AI機能が自社のホームページにどう影響しているかが見えてきます。
(参照:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
Search ConsoleとGA4の使い方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
Googleサーチコンソールの使い方|検索キーワードの確認から集客の改善まで記事を読む →
アクセス解析は何を見ればいい?GA4の基本と最初に押さえる指標記事を読む →
AIに表示させたくない場合の設定

反対に、自社のコンテンツをAIの回答に使われたくない場合は、Search Consoleの設定でサイトを除外できます。場所は「設定」の「検索の生成AI」で、AIによる概要やAIモードなどにサイトを含めるか除外するかを選ぶ仕組みです。
初期設定では「含める」が選ばれており、何もしなければAI機能の対象に入ります。画面の名前や場所は、変わる場合があるので目安としてください。
除外すると、サイトへのリンクやコンテンツはこれらの機能に表示されず、AIの回答の根拠にも使われなくなるとのことです。通常の検索の順位には影響しないものの、AI機能からの表示やアクセスもなくなります。変更が反映されるまでの期間は、通常は数日以内です。
(参照:Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」)
なお、この設定はAIの学習(トレーニング)には影響しません。学習への利用を制限したい場合は、Google-Extendedという別の仕組みを使います。集客のためにホームページを運営しているなら、除外する前に、表示やアクセスが減る影響をよく考えておきましょう。
(参照:Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」)
変数と文学のスタンス

変数と文学では、検索の見た目がAIで変わっても、ホームページづくりの土台は変わらないと考えています。Googleが勧めているのも特別な裏技ではなく、利用者に役立つ正確な情報を、読み取りやすい形で届けることです。
変数と文学では、GA4やSearch Consoleでのアクセス分析から、ページの改修やコンテンツの追加まで一貫して対応しています。あいまいな「AI対策」ではなく、公式の情報とデータにもとづいて改善を進めたい方は、お気軽にご相談ください。
データ分析・アクセス解析ページを見る →
まとめ

Google検索のAIによる概要とAIモードは、検索の入り口を大きく変えつつあります。クリックが減ったという調査がある一方で、Googleは質の高いクリックが増えたと説明しており、影響の出方は検索やサイトによってさまざまです。
AI向けの特別な対策を探すより、SEOの基本を整え、Search Consoleで自社の数字を確かめることから始めましょう。判断に迷ったときは、変数と文学にご相談ください。



